『嘘なんかじゃない……』



包丁を握りしめながら、窓から外を見た。


外の通りには誰もいない。





『小春、本当に見たのか?四ノ宮を』


『うん……確かにあれは四ノ宮くんだった……』



翔くんは「マジかよ」と焦った声を出した。





『とにかく戦うしかないっ……四ノ宮くんが襲撃にきたら戦うしかないのっ!!』



無事でいたいなら、
生きていたいなら、
命がけで戦うしかない。