ゆっくり振り向くと、すぐ後ろに彼はいた。
いつもと同じ、明るくニコッと笑ってる。
「どうした?顔色、良くないけど……」
彼の手が伸びてきた。
私の額に触れようとする。
「嫌っ……!!」
それを拒絶するように、彼の手を振り払った。
パシッと、乾いた音がした後。
翔くんは一瞬驚いた表情をしたけど、すぐにいつもの無邪気な笑顔に戻って。
「もー!まだ寝ぼけてんの?昨日はビックリしたよ。ご飯も食べずに急に寝ちゃうんだから」
あれ……。
何で……翔くん、普通にしてるの?
まるで何事もなかったみたいに、平然に……。
「あの、昨日っ……」
「小春、四ノ宮の夢でも見た?寝ながらうなされてたし……」

