気がつくと朝になってた。 体のあちこちがまだ痛くて、右腕は特にズキズキした。 夢だったらよかったのに。 右腕に巻いてある包帯を見て、現実だと痛感させられた。 「……」 私は布団に寝かされていた。 ゆっくり体を起こした。 「おはよう」 「っ……」 聞き慣れた大好きなはずの声。 でも今は恐怖しかなかった。 「……おはよう。小春」 すぐ後ろから聞こえる翔くんの声。