頬にものすごい衝撃が走って、その場に尻もちをついた。


ジンジンと痛む右頬。

怖い顔して私を見降ろす翔くん。



私、殴られた。


翔くんに、殴られたんだ。




「どう、して……」


痛む頬をさすりながら、彼を見上げた。



「どうして?お前っ……ふざけんなよっ!!!」


「やっ……」


「どれだけ俺をイライラさせれば気が済むんだよっ!!!あいつとイチャイチャしやがって!!!」


「やめっ……」



パンッ、と乾いた音が何度も何度も室内に響く。


絶え間なく続く乾いた音。

翔くんは容赦なく私を殴り続けた。



激しく苛立ちながら……。