「ねぇ、本当にどうしたの?」 遠慮がちに服の裾を引っ張りながら、そう聞いてみたが、翔くんは無反応。 私を見ようともしない。 口を利いてくれそうにない……。 気を落としながら、台所から離れようと翔くんに背を向けた時だった。 「ずっと弱いままでいればいいのに……。強くなるなよ」 まるで射抜くような冷たい声がした。 慌てて振り向いてみるが、翔くんは平然と料理をしてた。 でも今のは聞き間違いじゃない……。 「何で……」 どうしてそんな事言うの? やっぱ翔くん、少しおかしいよ。