上条くんと話をして。
やっと少し冷静になれた気がした。



私が今するべきなのは……向き合う事。



正直、恐ろしい事だけど。


逃げてばかりじゃ何も解決しない。





「ありがとう……上条くん」


「ん?」


「私……少し怖いけど、話をしてみるね。四ノ宮くんと」


「小春っ……」



翔くんは焦った声を出して、私の肩を掴んだ。


私はその手をやんわりと振り払い、笑って「大丈夫だよ」と言った。




「上条くんのおかげでね……思い出せたの。あの頃の自分の気持ちを……」