私は包丁を持って、チラチラと窓から外を確認した。 翔くんもナイフを持ってスタンバイしていた。 だけど。 何時間経っても、四ノ宮くんが襲撃に来る事はなかった。 『来ない、ね……』 『あぁ……』 結局この日、四ノ宮くんが姿を現す事はなかった。 でも怖くて。 私はこの日、翔くんの家に泊まった。 この日から私は怯えて過ごすようになった。 彼がまだ生きてると、知ってしまったから……。