内田はすでに逃げていて、一課の捜査員が逃亡と殺人の容疑で追ってますと。
 

 大方の予想は付いていた。


 刑事が来るとなれば、被疑者は逃げるだろう。


 必然だった。


 犯罪者の取る行動としては。


 そして俺たちも駆け足で移動し始めた。


 内田を捕まえるために。


 凶器に指紋が付着していたということは、何らかの形で事件に関わっていたということの証左だからだ。


 真昼の新宿が慌ただしくなる。


 随所に警察官がいて。