暇はない。


 たとえ多少の労苦があったとしても、いずれ殺人犯を逮捕するつもりだ。


 そんなことを考えながらも、時が過ぎていく。


 前田と話すことは決して無駄じゃない。


 所轄の方が地域情報は断然早いのだし……。


 それに前田も石川も、頭脳の回転は抜群に速かった。


 だから、信頼しきっている。


 ここ南新宿が、いずれ犯人たちと決戦する場所になると思う。


 そのために、所轄のデカたちと折衝しておくのだった。


 貴重な時間を使って。


 時が流れる。


 ろくに正月気分もないままに。