あえて気を落ち着けた。


 その夜、午後9時過ぎに桜田門を出て、地下鉄で自宅マンションに帰る。


 晴海が出迎えてくれ、揃って夕食を取った後、同じベッドで眠った。


 妻も俺の体調に配慮してくれている。


 無理をさせないように、だ。


 そして時が過ぎ、火曜になる。


 普通に朝起き出し、上下ともスーツに着替えてから、必要なものを詰め込んだカバンを持った。


 晴海が見送ってくれ、部屋を出てから、地下鉄の駅へと向かう。


 疲れはあった。


 連日、事件捜査があるからだ。


 だが、とにかく橋村と組んで動く。


 相方は若いのだが、しっかりしている。