助手席には橋村がいて、スマホを見ながら、事件に関する情報を掻き集めている。


 相方は常に頑張ってくれていた。


 俺としても乗り切りたい。


 普段からずっと組んでいて、コンビがすっかり様になっているのだし……。


 南新宿の現場に着き、近くの駐車場に停めてから、辺りを探る。


 所轄の刑事課に足を踏み入れたのは、午後1時過ぎだった。


 そして石川の先導で帳場へと行く。


 コーヒーを淹れてもらい、飲みながら話をする。


 所轄の捜査員も必死なようだ。


 俺も橋村も全面的に協力するつもりでいた。


 それにいずれ組対のデカたちが神宗会事務所をガサ入れすれば、今回の殺人事件の捜査もかなりの程度進展する。


 辛抱強く待つのも、一つの手だ。