橋村が、


「そうでもないですよ。捜査なんか、いくらでもあります。俺も常日頃からそう思ってますし」


 と返し、息をつく。


「事件は膠着してますね」


「ええ。……ですが、必ず解決させます」


 俺の方も石川に一言そう言って、何も心配要らないという意思表示をした。


 それから改めて室内を見渡し、普通のデカ部屋と同じぐらい、壁などがくすんでいるのを見て取る。


 石川が淹れてくれた、やや濃い目のコーヒーを飲み、胃部に不快感を覚えながらも、しばらく座っていた。


 橋村が言う。


「また今日も事件に関し、話をしましょう」と。


 石川が頷き、