まあ、上がると言っても、八月下旬だから残暑だ。


 もう蒸されるような暑さはない。


 午後1時前には所轄に着く。


 そして前田や石川と話をし始めた。


 捜査に関することを話しながら、少しは気が紛れる。


 都内はフルスピードで回っている。


 今日も変わらず。


 それに乗り遅れている自分がいた。


 考えることがいろいろあって。


 事件捜査は難航している。


 警察側が挫折してしまい。


 俺も橋村も必死になる。


 闇を探るために。