暇がないのだった。


 橋村が、


「梶間さん、しばらくは黙っておいた方がいいかもしれませんよ」


 と言って、怯えた目付きをする。


 やはり神宗会関係者に当たるのは、危険なのだ。


 そう思うと、尚更恐ろしくなる。


 だが、警察官である以上、捜査は欠かせない。


 少なくとも、与えられた案件だけはこなさないといけないのだ。


 その週の金曜の昼も、慌ただしいフロア内で、やや重たげに呼吸を繰り返していた。


 プレッシャーがあるのだ。


 言いようのないような。


 コーヒーを一杯淹れ、飲んでから、眠気を覚ます。


 ストレスが掛かっている。