と言った。


「大丈夫なんですか?」


「ああ。ずっと庶務やってたんじゃ、肝心の捜査が進まない。俺たちが追ってるのは、あくまで三原社長殺害事件だ。忘れちゃダメだよ」


「ええ。それは分かってますが」


 橋村が頷き、車に揺られる。


 新宿方面へと車両を出した。


 いろいろある。


 流れるように過ぎ去っていく日常の中でも……。


 そしてまた俺たち警察の仕事は増えるのだ。


 山積みとなって。