事件捜査の真っ最中で、非番の日はなかなかない。


 ずっと勤務だった。


 都内でも特に南新宿を中心に動き回る。


 橋村が相方だから、常に付いてきていた。


 忙しいようで、空っぽな日が続く。


 確かにそうだろう。


 捜査にまい進していて……。


 日曜の昼過ぎに南新宿の路上を歩きながら、言葉を交わす。


「梶間さん、お疲れみたいですね」


「ああ、まあな。……君はどうなの?」


「俺ですか?俺も疲れてますね。まあ、ヤマ追うのが刑事の仕事ですけど……」


「そう。……ところで、君は矢野原監察官のことをどう思う?」


「胡散臭いですよね。何か一課に嵐が吹きそうな気がします」