「救急車で運ばれた後、どうなったの?」 「意識取り戻したって。運が良かったらしく、軽傷らしい。」 よかった…… ホッとする。 だけど実際はそこが問題じゃない。 問題なのは、彼が飛び降りた事実だ。 「まぁ、俺も聞いた話だから詳しいことは分かんねぇけどな。」 「……郁也ごめん、先に家帰ってて。」 私は逆方向を走る。 「ん?わかった。きをつけろよ。」 そして着いた場所はーー病院。 この病院かわかんないけど、ここくらいしか近くに大きい病院はない。