感心していると郁也はもう一度私に近づいてくる。 このリップ、そんな効果あるのかな。 唇が触れるまであと1センチ。 はやく、キスしたい。 はやく、触れてほしい。 そう思ってるとガチャリとドアの開く音がした。 「由奈たち、そろそろ行く時間……」 お母さんは私たちを見たとたん固まった。 そりゃそうだろう。あと1センチで唇が触れるくらい顔が近くて、 明らかに今からキスをしようとしてました。ってかんじだもん。