初恋を知った瞬間

「それで雨宿りしてるのか?」

「あっ、はい。帰る途中だったんですけど、降られてしまって」

すっかり忘れていましたけど私、濡れたまま泉さんと話していたんだ。

凄く恥ずかしいです!

頬が熱くなるのを感じた時、泉さんは私の頭にタオルをかけてくれた。

「?」

「まだ使ってないやつだから使いなよ」

「えっ? あ、ありがとうございます」

先輩が貸してくれたタオルで私は濡れた髪を拭いていく。

「家まで送るよ」

「そ、そんないけません! タオル貸してくださったのに、送ってもらうだなんて!」

「雨止むの待ってたら風邪引くだろ?」

泉さんは笑顔で私に傘を差し出す。

「……で、では、お言葉に甘えて」

「大丈夫かな? 佳絵羅……」

傘の中に入れてもらい私たちは歩き出す。

「その袋、何か入ってるの?」

「これですか? これは新しく作る服の布が入ってるんです」

「自分で作るの?!」

「はい!」