だって、血を飲むのは…。
「女鬼が人間の男の血を飲むってことは。アレになるってことよねぇ?」
「アレ???」
そう。アレ。アレとは、夫婦のこと。
だって、私は姫。普通の鬼ならそう言うことはない。でも、姫は特別だから…。
「夫婦ってことよ。姫は普通の鬼よりと特別なのよ。女の血吸っちゃうとその女は死んじゃうし。
代々、鬼姫は好きな男の血を吸って夫婦になってるのよ。
その事を、夫婦契約と言うの。
その男、他人でも知ってる人でも萌がかわいそうだし。
総司しかいないのよ」
正座している私の頭をポンポンポンポン叩く。
「夫婦…ですか…」
ほーら。沖田さん困ってるし。別にいいよ。治りが遅くなるだけだし。
「いいですよ??」
『なぜ?!!!!』
あ、即答で言っちゃった…。
まぁいいか。
「だって僕。萌の事好きですもん」
『は??』
満面な笑みでそんなこと言われても…。


