借り?!!!なにが?!!!!
目の前の部屋の襖を山崎さんがおもいっきり開き、私の背中を足でゲシッと蹴り、(乱暴だなおい!!)その部屋に押し込まれ山崎さんはどっかに行ってしまった。
…ど、どういうことで…?
一人ポカンとしていると、自分の下に自分のではない人のぬくもりに気づいた。
「いった…」
この声は…。
「山崎君まで…」
カチンと固まる私。
沖田さんだ…。山崎さん、後で殴る…殴る…。
「…おーい。波さん、生きてますか?」
『え?あ、はい。…生きてますけど…。
すいませんでした』
沖田さんの上からどき、襖を開けようとした。
「ま、待ってください!!!」
『…なんですか』
チッ。血がとまらない。山崎さん、深くきりすぎ。後で殴る。
沖田さんにバレないように着物の布で傷口をぐっと押さえる。
「仲直り、しましょう?」
『仲直り??なんでですか?喧嘩してませんよね?』
そう。ただ沖田さんが加藤の仲間だったから私が関わらなかっただけで喧嘩はしていない。