『はぁ。無駄に血、出したくなかったんだけどな』


心臓部分に刺さっているナイフを抜いて私が握る。


「ば、化け物!!!」


『だから?あんたはその化け物を未来でもいじめてたんだよ?あんたのほうが化け物だと思うけど』


「や、やっぱり木ノ原萌だったのね?!」


『そうだけど。でも、未来の人間じゃない。きちんとしたこの時代の人間』


「そ、そんなの嘘よ!!」



ただの人間はそう思うよね。

私も最初はそうだったから。



『信じたくないなら信じなくていいよ。

私はあんたを絶対許さない。
新撰組のみんなを馬鹿にして、沖田さんを騙して、さっさと未来に帰れ』




ここでの記憶を消去。
未来に帰れ。




「…っ!!な、にこれ…!!!い、いや!!!帰りたくない!!」




加藤が突然光だし、パラパラと消えていく。




『帰れ。あんたはこの世界にいたらいけない。邪魔になる。未来に帰って未来で男を見つけたら??
ここでの記憶は未来に帰ったら消去されている。
ここでのことは忘れてさっさと未来に帰りな。本当はここで存在消そうかと思ってて殺す計画してたけど、やめといてあげたんだから感謝してね。
それじゃ、バイバイ。副リーダーさん』




…消えたね。



ーー(やっと帰ったわね



そうだね。まじめんどくさかったー。