「ここでいいわ」



ついた場所は人通りがないところ。



『一つ聞きたいんだけど』


「なに」


『どうやってここに来た』



兄様が犯人じゃないし。

どうやってこいつが過去に来たのか。



「声がしたのよ。男の声。
新撰組の沖田総司を味方につけろ。ってね」



へぇ。男の声ねぇ。



「そして、気づいたらここにいたって訳」



その話が本当なら、その男が連れてきたってわけね。


スッ


「さ。死になさい?」


グサッ


心臓をひとつき。

フラッとしたけど私は、立っている。

血がドクドクでてるけど、私は立っている。



『だから、私は人間じゃないって言ったでしょ?』


「なっ…!!!!」



加藤がフラフラして持っているナイフを放して地面にしりもちをついた。