「どこに行ってたかと聞いてるんです。
黙ってないで答えてください」
もう無理。耐えきれない。
しゃがんでグスングスンと泣いている加藤に近づこうとするが、沖田さんが邪魔をする。
「また、彩花さんになにかするつもりですか」
殺す。未来でもこの時代でも余計な事しやがって。
『どいてください』
「嫌です」
加藤、演技もいい加減にしやがれ。
耐えてるこっちの身にもなってみろよ。
殺気もだんだんと私から溢れだす。
『どけ』
「っ!嫌…です」
どうしてもどかない沖田さんに私はため息をつく。
少し嫌だけど、私は鞘から白桜をぬいて沖田さんにむける。
『どけと言っている』
「…嫌です。彩花さんを今まで傷つけて楽しかったですか?
今日こそは許しません」
私は別になにもやってない。
やってるのは加藤だ。
なのに、沖田さんはそれに騙されてる。