「キャァッ!!いったぁい。指きっちゃったぁ」

『…(ムカッ』

「いやんっ!!玉ねぎが目に染みるぅ」

『…(ムカッムカッ』



うるさい。物凄くうるさい


山崎さんも絶対引いてるよ



「ねぇねぇ、波さん!」

『…なに』

「ちょっと、布持ってきてくれる?」

『…なんで』

「血がでちゃったのぉ」



指をチラチラと見せてくる


美味しくなさそうな血。

飲みたくないね。



『自分で取りに行って』

「えぇ?道覚えてないもぉん」



なら、どうやってここまで一人で来たんだよ

てか、藤堂さんの部屋なんて、ここでて右曲がってまっすぐいって左曲がった奥にあるじゃんかよ



『舐めとけば治る』

「ひどぉい。傷痕残したくないのぉ」

『そんな浅い傷で傷痕残るわけないじゃん』




私の身体に痣をいっぱいつけた女が傷痕残したくない?

ふざけんな


てか、こいつが来てから飯がいつもより、遅れてる気がするんだが…