今日は蒼くんのお家で春休みの宿題を片付ける勉強会。
蒼くんの部屋には何回も入ったことあるから、そこまで緊張しないけどね!
「ねぇ、蒼くん」
「なに?」
「ここの問題がわかんないよ」
「…こんなのもわかんないの?」
あたしの手元にある問題集を覗き込んで、バカだね。と視線で訴えてくる。
それは、蒼くんが学年主席だからでしょうが!
「ほら、教えるからちゃんと聞いててよ」
「は、はい…」
急に蒼くんとの距離が近づいて、心臓がバクバクする。
蒼くんのさらさらの茶髪からはシャンプーの匂いなのか、いい匂いがする。
それに肌はきめ細かくて色白で、睫毛は長くて、縁をびっしりと覆いつくしている。
…なんで、こんなあたしの告白にOKしてくれたんだろ?
だって、あたし身長は平均で、見た目ちんちくりんだし。
可愛くもないし?