知りたくなかった本当の気持ち

「砂場に突き飛ばして顔面を砂に押し付けていたことや、

滑り台で滑らせないで突き飛ばしたこと、


バケツに入っている汚い水を被せたこと......


クラスみんなで私を仲間外れに仕向けたこと......



全部私に好きになってもらいたかったから?」


恐る恐る震えながら訊くこととなる。


あの時のこと、今でも真実を知りたいと思っていたから。



何で私だけこんな仕打ちを喰らわなければいけないんだろうって

何度思ったことか。



私の問いに応えるように、私の体を優しく抱き締める若王子。



これが私に効くことを、彼は知っている。



「ごめんな...」


より力を入れて謝られる。


私が逃げようとしても、離してくれない。