そう安心しきっていると。


「隣いいか?」


なんて声をかけられる。
  

え、何?

と思いながら顔を上げてみると、残念ながらそこには若王子がいた。


珍しい。

カバン持って着席しようなんて。



「良いんじゃない?」


中途半端に答えた私を受け、隣に座ってきた彼。


いつも通りに自分の世界に入って、勉強するつもりだった。


そして今の時刻は15時過ぎ。


こいつもそこまで勉強に身を入れるつもりじゃないのだろう。




「俺そろそろ帰るけど、おまえは?」


時間を見てみると、18時過ぎだ。


「私はまだここにいる」