知りたくなかった本当の気持ち

他に好きな人がいるのに、何で私と付き合っているの?

そんなことさえも訊けない。


「...來奈ちゃん?」


考えている。

彼は昨夜何をしたのか、必死に思い出そうとしている。


「何もないですよ。

ただ琉生さんが間違えて私の部屋に入ってしまったことくらい。


シャワー浴びてきてよ。

帰ってそのままでしょ?


風呂の湯は流していいから。


朝ご飯もちゃんと用意しているからね」



微笑みながら言うと、琉生さんは出ていった。


全身の力が抜け、その場にへこたれる。



......昨日のこと、覚えていないんだ。


でもその方が良かったかも。


また再発されたら困るからね。



私はそう思い、少し早いけれど家を出た。