自分の心の中で緊張しながら、1歩1歩歩を進める。
ここまで来たら後には引けない。
私は椅子に座っている彼の後ろに回り込んだ。
初めて自分から、彼に触れる。
そう思うと余計に心臓がバクバクしてきた。
キレイな首筋に見とれている暇はない。
私は肩を掴み、ツボと思われる所を親指で押していった。
「何やってんの?」
私の顔を見られない琉生さんは、前を向きながら聞いてくる。
「最近疲れてるでしょ?
だから少しでもリラックスできたらなって思って。
肩揉み。
嫌?」
と言う私は、一旦手を離す。
「いや、大丈夫だ、続けてくれ」
と言う彼は、また紙を見つめる。
一方で私は肩揉みを続ける。


