知りたくなかった本当の気持ち


「お帰りなさい!」


「...あぁ。  ただいま」


神崎さんの姿を確認すると言う。


彼はネクタイをほどいて、シャツのボタンを外しながら廊下を歩いていた。



「もうご飯だからすぐに来てね!」


「......あぁ。   わかった。

すぐ行くよ」


神崎さんは疲れているのか、返事が途切れ途切れだ。


疲労感さえ伝わってくる。



そして私は1人で広間に座っていると、彼はやって来た。


「じゃあ食べよう」


「うん」



いただきますを言うと、私たちは食べ始めた。



「これって、手作り?」

 
「そうだよ」


「ふーん」