知りたくなかった本当の気持ち


会長に向けられた広井くんの声が、私に印象づけた。


察するに重苦しい雰囲気となっている。



「まぁ來奈ちゃん、座って」


息を整えた会長は、冷静に指示をする。



そして沈黙が張り付いている空気に、椅子の引く音を立てないように気を付けながら、着席した。



「…正直今日、秦野さんは来ないと思っていたよ」



と、黙っていた副会長が発言する。



戸成先輩は予測してなかったみたいで、それに驚いたみたいだ。



副会長の言ったことの意味を考える。



もしかして、気づかれてる?


そう思ったから。



体育倉庫での出来事を。


「どうしてですか?

あ、私がここに来るのが遅かったからですね?!


本当にいつもいつも遅れて、すいません」



私はできるだけいつもの調子で振る舞う。



会釈を終え顔を上げると…。



皆が張り詰めたような表情をしている。