「來奈?」
答えない私に、名前を呼ぶ若王子。
そしていないとわかっていても、保健室を見渡す。
その様子に更に首を傾げる若王子。
「……風磨…君は?」
「は? 風磨?
あいつなら部活なんじゃねーの?
つか何で今そいつの名前を出すんだよ」
風磨君の名前を出しただけで、眉をひそめられた。
そんなにムキにならなくていいじゃないか。
私の心情、読み取ってよ。
「どうして…。 いないの。
『時間が許せば、俺は秦野の隣にいてやるよ』
って言ってくれた…。
なら今一緒にいてよ。
私の状態知らないの…?」
弱気になっている私は、震えるように発言してしまう。


