「やっぱり金曜日のヤツだろ」
私はこの時、彼を視界に入れた。
「倒れた一番の原因は、体育倉庫の件じゃない」
また父さんの事を思い出してしまう。
そして私が横になっていたベッドの近くにある椅子に座る若王子。
私は力を抜きながら、ベッドの柵が引っ付いている壁に寄りかかった。
「じゃあなんなんだよ」
父さんの次に思い出したのは、あの風磨君の優しさ。
それは私が休日で熱中症を治している時、何度も何度もフラッシュバックして私を励ましてくれた。
今の私には……もっと風磨君の優しさが必要だ。
照れながらもキザな台詞を言ってくれた彼…。
今ここで私を励まして…。
そうじゃないと…。
父さんと栗橋さんの事で、私はボロボロになりそうだ。


