「えっ、素直になれたの?!」


自分からアドバイスしてくれたのに、何その予想してなかったみたいなその反応。



里桜はきっとまたいつも通りに私が若王子と接したと思ったんだろう。



「うん...。
できるだけ嫌味を言わないように喋った。

そしたら...里桜の言う通り、素直にいや照れ隠ししてた」



私の言葉の一部に反応した里桜は、あからさまにニヤニヤしている。


もー!



「そかそか。

昨日は進歩したんだ。


だからこの調子で頑張るように」


......里桜の上から目線に、少しだけ引いた。



「里桜って......

私と若王子をくっつけようとしてる?」



もしかしてと思って訊いてみる。



もう目で返事をされてる気がするけど。


そんな事実を認められるほど、私の心は寛大ではない。