知りたくなかった本当の気持ち


私は風磨君に自転車を停めるように促している。


私は歩いていくから、当然彼はそれを押していくことになる。


だんだんしんどくなると思い、私は気を利かせているのだが...



彼は断ってくる。



「だけどやっぱり...


荷物になるかもしれないよ?」



「もー!秦野は心配しすぎ!


大丈夫だって!


秦野には心配かけないからさ」




そう自信満々に言う彼に、これ以上何も言えなかった。




「やっぱ自転車持ってきてて良かったよ。


荷物置けるから」



ルンルンしながら、カゴニ入れた買い物袋の角度を整えている彼。




「ホントだ。

ちゃんと便利な用途があったんだね!」