だけどコイツは、懲りてない。
「ちびのくせにちゃんと成長してんだな。
ずっとここもちびかと思ったぜ」
コイツの発言にイラついて、殴り返そうと思った。
「秦野!
どう?いいのあった?」
右の方から風磨君の声が聞こえた。
だから殴るのをやめたんだ。
そして若王子をしかとするように、風磨君の方に行った。
「おい、そいつ誰だよ」
後ろからの威圧感が半端ない。
風磨君も若干引いてる。
「あんたには関係無い。
ごめん、風磨君。
行こ」
私はそう言って、急いでアイツから離れた。
(何で男と買い物に来てんだよ)
ってアイツが心の中で思ってるのも知らずに。


