私が必死で手当てをしていると、広樹が話しかけてきた。


「明美…ありがとな……」

「どういたしまして。
少しでも痛みが和らぐといいんだけど…」

「…………もし俺が死んでも、お前だけは生き残れ…絶対に」

「もう…どうしてそんなこというのよ!
一緒に出るんでしょ?
それで、私を彼女にしてくれるんでしょ?
楽しみなんだからね」

「………あぁ」


広樹はふっと笑うと、広樹の足元にしゃがんでいる私の肩に頭をのせてきた。


そして、耳元で囁く。


「………愛してる。
これからもずっと…死んでも愛してる」

「………私もだよ、広樹。
愛してる……」


そっと顔をあげた広樹と、初めてのキスをした。


少し甘くて…思わず笑顔になった。


それから恥ずかしくなってきて、はにかむようになってしまう。