「…………明美?」
「えっ」
危うくパニックになりかけていた私の意識を引き戻したのは、掃除用具入れから出てきた人の声だった。
「ひ……広樹っ!!」
「明美、よかった…無事だったんだな」
お互いに駆け寄って、ぎゅっと抱きつく。
しっかりとした温もりが伝わってきて、生きてるんだって、実感できた。
まさかこんなところでまた会えるとは思ってなかったんだけど…
「……広樹って、掃除用具入れが好きなの?」
「な……何でそうなんだよ!」
「だって…前にも掃除用具入れから出てきたことあったじゃない……」
とにかく無事で良かった。
暫くそのままでいた私たちだけど、そのことに気付いた広樹の声で一気に暗い雰囲気になる。
「あれ…真理は?」
「………あ………その………
智哉が………」
それだけで広樹は真理に何があったのかを察したらしく、驚きと怒りの入り交じったような表情をした。
「っ!智哉あいつっ……
悪い…俺がちゃんと伝えてから逃げてれば……」
「ううん、広樹は悪くないよ……
仕方ないもん。広樹は、なるべく私たちから智哉を遠ざけようとして下に逃げてくれたんだよね?
私たちが勝手に下に行ったりしたから…」
「………………」



