「うぇっ………!」
隣にいる真理が、込み上げてきたものを抑えるように口を抑える。
その姿は、さっきまでの私とぴったり重なった。
私は……気持ち悪いし、怖いし、身体は震えてるけど…一度幻で死体を見ているせいか、吐くことはなかった。
「………真理、一回出よう」
静かにそう言うと、私は真理をつれて音楽室を出た。
今になって、つんと鼻にくる鉄のにおい。
それに混じって、涙が出てきた。
やっぱり悲しいよ。
ここあは、どう考えてももう息をしていない。
あんなに血塗れで、パッと見ただけでも死んでるってわかった。
友達が死ぬのは、悲しい。
どうして……どうして、こんなことになったの?
「………真理はここで待ってて」
「え………明美、どこ行くの……?」
「…………もう一回、見てくる。
何かあるかもしれない………」
正直、直視できる自信はないけど。
真理を廊下に残して、一人で血生臭い部屋にはいる。



