「明美………何がどうなってるの……?」
「わからないわ。
でも…音楽室に多分何かいたんだと思う」
「何かって…で、でも、今、下に行ったよね?大丈夫だよね?」
「大丈夫、広樹が引き付けておいてくれるはずだから…その間に音楽室に行こう」
「えっ!?音楽室に行くのっ?」
「そう。広樹が引き付けてる『何か』がいたのは音楽室でしょう?
そして、智哉の悲鳴も音楽室の方向からだった…」
「………智哉が、襲われてたかもしれないってこと?」
「そう言うこと。助けなきゃね」
安心させるようにニコッと笑うと、真理も微笑み返してくれる。
周りの音に気を配りながら、教室をでて再び音楽室へ向かう。
何の異変もなく音楽室まで来れたのは良いが、問題はその音楽室の中だった。
………絶対に見たくなかった、赤いもの。
「ひぃっ!?」
「いやぁっ……!?」
私も真理も、短く悲鳴をあげてへたりこむ。
さっきの幻でもそうだったけど、人って意外と死体を見ると声が出ないものなんだね。
怖すぎて、何がなんだかわからないって感じかもしれないけど。
そこには、血まみれのここあがいた。



