わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【前編】〜





「なによ!なんなのよこれっ!?
さっきまでは何ともなかったじゃない!!」


今すぐ吐き出したい気持ちを抑えて、必死に走る。


下に降りたり上にのぼったり、迫ってくる恐怖から逃れようと滅茶苦茶に走り回る。


前方に長い髪の毛をした女の子が見える。


ここあだ。


良かった。知ってる人がいる。


私は一人じゃない。良かった………


「ここあ………っひっ!?」



違う。ここあじゃない。


そういえばここあは髪の毛を結んでいたはず。


なのに、なんで気付かなかったんだろう。
なんで、あいつが……佐久間が振り向くまで、気付かなかったの………!?


「さく…佐久間……っ!?
なんであんた、生きて…っ」


そこまで言って、ハッとする。


さっき見た幽霊。


今目の前にいる佐久間。


……………同類?


「………明美」


ぽつりと呟いたその声は、やっぱり佐久間だ。


だとしたらヤバい。


佐久間をいじめていたのは私達…これは、復讐だって言うんじゃないの?


こんな状況下に似合わないくらい頭がフル回転する。


それに反して、体は硬直してピクリとも動かない。


「私をいじめた…明美」

「や、やめて………」


ゆっくり、静かに近付いてくる佐久間。
かくん、と膝の力が抜けて、立っていられなくなってしまった。


残るのは、ぽろぽろと流れる涙だけ。