「うっく…………
ごめん広樹………大丈夫…………わかったから…………。
続けて…。話を…続けて……」

「………。わかった。



信じられないかもしれないけど、これはあの3人の魂なんだよ」

「うん………広樹が言うんだもん。
信じるよ………」

「そっか。ありがとう。
それで、こいつらはお前を救いたいって思ってる。
死んでも、救いたいって思ってる」

「……………………」

「死んでしまった俺達に何が出来るかって言われると、そんなのたかが知れてるけど…それでも俺達は決めた。
どんな形であれお前の力になるって」


皆……………。


私の、力に………………?


「俺らの最後の力、全部お前に託すから。



お前だけでも生きてここから出てくれ。
それが最後の俺達の願いだ」

「…………………。
ありがとう……………皆、ごめん…ありがとう………!」


ぽろぽろと涙が出た。


袖で拭っても拭っても、溢れて止まらないほど。


私と広樹は、最後のキスを交わした。


もう二度と触れることのない感覚をじっくりと味わうようにゆっくりと……。