わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【前編】〜




『うーん……どこ行ったんだろう?』


あ、これは智哉の声だ。


じゃあここにいるのは智哉?


教室内の光の棒は、何かを探し求めているように蠢く。


その動きで私は、それが懐中電灯の光だと気付いた。


今の状況が理解できた。


きっと智哉は今、シャープペンシルを探している。


ここあに貰った誕生日プレゼントのシャープペンシルを。


『親がうるさくなければもっと明るいうちに来れたのに……。
勉強勉強ってうるさいんだよね…。

親が寝るのを待っていたらこんなに探しにくくなってしまったじゃないか…』


はぁ、とため息が聞こえそうな心の声。


なるほど、親が寝るのを待って、それから家を抜け出してきたのか。


やっぱり智哉の家は厳しい。


私の親もろくなやつじゃないけど、智哉の親と比べると勉強よりはまだ良いかな、なんて思ってしまう。


自由のない生活なんて、私だったら耐えられない。


勉強は嫌いだから尚更ね。