先生の車は、真っ黒のワゴン車だった。 私は流れのまま、助手席に座っていた。 「あの、これいいんですか?」 いや、生徒を乗せていいわけないはず…。 「そんなの、関係ない。 俺が、なんとなく送ってやるだけ」 さっきは待たせたからとかいってたのに。 先生は、ちょっとだけツンデレなのかな…。 そう思うと少しだけ可愛く思えて笑えてしまった。 「なに笑ってんだよ? なんか変なの見つけたのか?」