暗い暗い闇の中
私はただ前を見て走っていた。
「隼人くん!優ちゃん!お母さん!龍ちゃん!駿太!お父さん!誰か!いないの!」
私は叫び続け、足も進めた。
でもいつまでも変わらない風景。
帰ってくることのない声。

怖くて怖くて、震える。でも走らないと。
体がそう言っている。