君と私の小さな物語


「話とはなんだ。」
単刀直入にきくなぁ。とか思いつつ、

「神園家の長女との婚約を破棄したいのです。」
がんっ!
「なにぃ?!
今更何を言ってるんだ!
お前が何を言ってるのかわかってるのか?!
結婚まであと1年もないんだぞ!」
血相を変え、怒鳴ってくる。
だが、

「俺には、大事な子ができたんです。
俺は、この家を捨てるほどの覚悟をしています。
俺は、それほど、その子が大切なんです。」

すると、父の秘書の、井口雅俊さんが、
「社長落ち着いてください。」
父を宥めた。