結ばれない恋でも、一生懸命恋をしてるよ、私。



自分を好きになれたんだよ…




「瑠奈~!お前、またボーっとしとるやろ!よし!瑠奈が鬼や!」




ボーっとしていると、翔太さんが目の前にいた。



人を好きになると、ボーっとする時間が増える。



スイカ割りの鬼に任命されれしまった。



「えー!私ですか?嫌やぁ!」




嫌がる私の肩をぎゅって掴んで、クルリと後ろを向かされた。



そして、翔太さんがタオルを私の目に当てて、結んでくれた。



目隠しされた私には、もう誰の気配も感じなかった。



翔太さん以外の誰の気配も…