「春霞屋に寄ればいいやろ」 「あ、それいいやん!傘借りれるしな」 賛成、と風香が言った瞬間、チャイムが鳴って先生が入ってくる。 「深影、春霞屋って?」 「帰り途中にあるんよ。楽しみにしとってな」 もう…なんで教えてくれないの。 深影はまた眠そうに目を擦るだけで、それ以上は教えてくれなかった。