あの日失くした星空に、君を映して。



「春霞屋に寄ればいいやろ」


「あ、それいいやん!傘借りれるしな」


賛成、と風香が言った瞬間、チャイムが鳴って先生が入ってくる。


「深影、春霞屋って?」


「帰り途中にあるんよ。楽しみにしとってな」


もう…なんで教えてくれないの。


深影はまた眠そうに目を擦るだけで、それ以上は教えてくれなかった。