「風香達にも言えよ?」 「わかってる」 「一緒に行ってやろうか」 「…………うん」 なんでだろう。 深影が隣にいてくれると、それだけで安心できる。 先走って焦ってた心を、ゆっくり流れる時間の中に引き戻されたような感覚。 心地良いとしか言いようがなくて。 風が吹き抜ける気配を感じながら、ソッと目を閉じた。